納車後にツーリングで3回走りましたので、今回はホンダCBR650R(2021年モデル)の走りや取り回しに関する印象を書き留めておこうと思います。バイクのメカニズムやライディングに詳しい訳ではありませんので、インプレと言えるほどではなく素人の印象ですが・・・。
ちなみに一つ前に乗っていたバイクは、CBR650Rより排気量や車体サイズが大きいネイキッドの逆輸入車です。
■サイズ感
大型バイクにしては車体がコンパクトに感じます。小さめのエンジン、絞られたタンク形状、細身のフレームなどが効いているのではないでしょうか。車重も大型にしては軽めで、取り回しは400㏄クラスとあまり変わらないと思います。
逆に、一般的な750㏄クラス以上の大型バイクが持つ堂々とした車格のようなものは、あまり感じられません。でも自分としては、パワーの割に車体がスマートに感じられ好印象です。
■乗車姿勢
(乗り手の体格次第ではありますが)
セパハンは初めてなので少し心配もありましたが、それほどきつい角度でもないのか、意外と苦になりませんでした。姿勢が楽かどうかより、スポーティーな気分で走れる楽しみが勝っている感じです。
ただちょっとだけ腰が疲れる感じなので、休憩を少し増やそうかな、とは思いました。慣れの問題かもしれません。
シートは薄めで前方が絞られているので、足つきは良いほうだと思います。
■エンジン
直4らしくスムーズに回り、パワー感もコンパクトな車体にとっては十分だと思います。低速時のトルク感も割とあって、市街地でもそれほど気を使いません。
純正のマフラーは低めの音が耳によく届いて楽しさがアップしますので、良い演出だと思います。
どんどん回していくと、音も振動も750㏄クラス等より早めに増していきますので、「使ってる感」を楽しめます。
とは言え、ツーリングユースがメインの自分には扱いきれない強力なパワーを発揮してくれます。
■レスポンス、ハンドリング
アクセルやブレーキに過剰さ、過敏さは感じられず、とても素直に反応してくれる印象です。コーナーも自然にスイスイ曲がっていくように感じます。低速時でも安定感がありますし、ちょっと飛ばしても小ぶりなサイズ感の割に不思議と安心感が続くので、楽しく走れるスピードレンジも広そうに思います。
ただ、例えばアクセルを開けた時の豪快な加速感とか、コーナーをグイグイ曲がっていく感じとか、そういったセッティング上のドラマティックな演出は感じません。それより扱いやすさを優先している印象です。
■走行フィーリング雑感
走りで特に気になる点はなく、全方位的に優秀な印象です。少々個性に欠けるかな、とも感じますが、演出が少ない分、自分で操っている実感を楽しめると思います。
エンジンの振動や路面のギャップについては750㏄クラス以上と比べると体に多く伝わってきますが、嫌な感じではありませんし、取り回しの良さやハンドリングの軽快感とのトレードオフかと思います。自宅や出先の駐輪スペースから気軽に発進できて、400㏄クラスより余裕あるパワーで走れるのは大きなメリットに感じます。
また、高速道路などで横風や大型トラックなどの風圧に煽られることは、今のところ特にありません。以前400㏄クラスに乗っていた時は何度も怖い思いをしたので、嬉しい点です。
トルコンとABSについては、まだ作動していないので効果のほどは分かりません。積極的に介入してくる雰囲気ではなさそうです。
全体的には、アグレッシブなデザインに反し、乗りやすくてフレンドリーなマシンといった印象です。ホンダとしても、このクラスでエキサイティングな走りならCBR600RRでどうぞ、ということでしょうね。
■乗りやすさも大切と実感
CBR650Rはとても乗りやすく、かといって退屈ではなく攻めた走りもいける、公道向けバランス型スポーツバイクと言う印象です。大きすぎると持て余し、小さすぎると遠出で疲れる・・・。そんな今の自分にとってCBR650Rはちょうどいいバイクです。
思えば納車日、ホンダドリーム店から自宅に向かって走り出した時は、3年半ぶりのバイク、しかも初めてのセパハン前傾姿勢だったこともあり、かなり緊張していました。しかし10分も経たないうちに、自然と以前から乗っていたかのような感覚になっていました。
大型バイクは基本的に趣味の乗り物ですから、車種選びにはデザイン、大型らしい車格、スペックなど人それぞれ重要な要素があると思います(※もちろん予算もですが)。でもCBR650Rに乗り始めたことで、扱いやすさ、乗りやすさも大切な要素の一つだと今更ながら思うようになりました。
自分はデザインが気に入ってこのバイクを選んだのですが、結果オーライとなり良かったです。