京都府南部の山間部に位置する和束町。ここは京都府最大のお茶の産地で、宇治茶の約4割は和束町の茶葉を使用しているそうです。
今は茶摘みの季節なので、茶畑の景色を見ようと訪ねてみました。
■アクセス
町内に鉄道駅は無く、町内を走るバスも1時間に1本程度だそうなので、アクセスはバイクか車が便利です。特に茶畑が広がるエリアは道が細く、(軽トラ等ではない)普通車だとすれ違い困難な区間も多かったので、バイクの方が回りやすい地域だと思います。
〇いいとこ和束~茶源郷~(和束町活性化センター)HP
今回訪れた「石寺の茶畑」と「白栖・撰原の茶畑」へは、府道5号線から居酒屋さんのある信号を左折して橋を渡ります。
ちなみに、橋のたもとに掲げられている看板には「京都やましろ茶いくるライン」とあります。後で知ったのですが、これは京都府が定めたサイクリングルートの愛称でした。
■日本遺産に選定された茶畑の景観
橋を渡ってほどなく、最初の目的地に到着しました。見晴らしのいい場所で、山の斜面が茶畑で覆われています。
和束町は山間地域なのですが、その山々が茶畑で覆われていて、こうした景色があちこちに見られます。
ここには案内板が設置されていて、町内の茶畑の景観は文化庁により「日本遺産」に選定されていました。「日本茶800年の歴史散歩 和束町の茶畑景観」だそうです。
「日本遺産」の名称はここ数年聞くようになったと感じますが、具体的な内容は知りませんでした。
文化庁のHPでの説明によると、従来の「保存」を重視した文化財登録や史跡名勝指定と異なり、地域の文化や歴史を面でとらえて、その魅力のアイデンティティ化やブランド化を促し、発信しやすくすることが目的のようです。
確かに茶畑の風景を文化財登録したり史跡名勝指定するのも趣旨が異なると思いますので、こうした形で括ってあげる(パッケージ化する)と、自治体も観光業界もPRしやすくなるのかもしれませんね。
さて、ここから道なりに進むと、次の目的地に到着しました。
こちらは茶畑と道が接しているので、実質的に畑の中です。今は二番茶の収穫期と思います。そよ風が心地よく、のんびり休憩できました。
ここまで来る道沿いには製茶工場がいくつかあり、ヘルメット越しにお茶の香りがほんのり感じられました。自分はお茶好きで緑茶を毎日たくさん飲んでいるので、自然とニヤニヤしながら走っていました。
和束町の茶畑は広範囲に数多くあり、お茶関連のスポットもいくつかあるようですが、今回は時間がなかったので2か所の訪問でした。時期を改めて、ほかの地域も回りたいです。
鎌倉時代からお茶が栽培され、宇治茶の茶葉の約4割を占める京都府最大の茶産地。
静岡県や鹿児島県で見られる広大な茶畑とは趣の異なる景観が、大変魅力的でした。